デモ版なのにここまで充実しちゃっていいの?/「DELTARUNE」デモ版

www.deltarune.com

 

まず戦闘システムは、明らかに「UNDERTALE」より進化している。敵の攻撃をギリギリでよけるとMP(みたいなもの)が回復するというシステムが秀逸で、敵の攻撃のターンがただ避けるだけの場でなく、次の自分のターンに備えるための準備ターンともなっている。ターン制RPGにおける革命だと思う。仲間キャラができたのも、MPを稼いで行動するシステムをより戦略性の高いものにしている。

また、仲間キャラができたのはストーリー的にもよいこと。前作から続く「友情」みたいな主題が、ゲームシステムとより直接的に結びついていてよいと思う。

しかしこれ、こんなデモ版よく出せるなあという感じはある。デモ版といいつつ分量的にはパピルス戦くらいまでのボリュームはあるし。なにより驚いたのは、隠しボスが前作のラスボス(アズゴア・アズリエル)以上に強いっていうところ。しかもこれより強いボスを出す予定みたいだし。いやもちろん心を奪われざるを得ないんですが、でもそんなに充実させちゃっていいの???

 

続きを読む

初FEでも無理なく楽しめる/「ファイアーエムブレム 聖魔の光石」

 ファイアーエムブレムシリーズって難しいと聞いていたので、シリーズの中でも比較的難易度が低いらしいこちらをプレイしてみた。まあ何キャラかロストしたり何度かリセットしたりはしたけど、でも全然初心者でも楽しめると思う。なにより20時間ぐらいでサクっと遊べるのがいい。FE体験版としてすごく優秀なんじゃないかな。まあその分ストーリーとかの面では惹かれる部分は少ないかもしれないけど。

続きを読む

何をどう扱おうとも円城塔は円城塔である/円城塔『文字渦』

文字渦

文字渦

 

 この連作短編集の特徴は2つ。1つはほとんどが文字についての小説だということで、もう1つは和風・中華風だということだ。

前者については、文字というものを徹底的にドライに扱うスタンスは、こういう作家はなかなかいないというのもあり、かなり共感できる。その一方で、短編集という形式のためか、後半になると若干飽きてくるのは欠点かもしれない。

後者については、昔の円城はけっこうカタカナ・英語多めの作風だったので、かなり新鮮な印象。もちろん円城は変に興味が幅広いタイプの人間なので(書評集を読めばわかる)、生半可じゃない知識を存分に活かしてきっちり作品を仕上げている。

とはいえ、文字を扱おうが東洋風だろうが、円城塔の小説は円城塔の小説である。題材や雰囲気が変わろうとも、良くも悪くもスタイルは変わらないので、今までの円城が好きだった人は大喜びするだろうし、今までの円城馴染めなかった人は首をひねるだけだろう。ぼくは大喜びでした。

続きを読む

村田沙耶香の脳内を見せてくれる貴重な本/村田沙耶香『となりの脳世界』

となりの脳世界

となりの脳世界

 

 村田沙耶香は、何を考えているのかだいぶわかりづらい人間だと思う。テレビとかに出ていてもすごく無害そうな表情をしているくせに、普段小説で書いているようなかなり際どい発言をしたりしているのをみると、「これはキャラなのか? それとも素なのか?」と思ってしまうのも仕方ないだろう。

そんな村田沙耶香の脳の中身(の一部)を見せてくれるのが、このエッセイ集だ。小説とノリはあまり変わらないといえば変わらないんだけど、村田の小説って(特に初期は)けっこう似たような話が多いので、エッセイという形式だと新鮮に読める。あとまあ、けっこう友人とでかけたエピソードなんかもあって、意外と真人間やってるんだなというのが逆に驚きでもあった。

またファンアイテムとしては、小説の元ネタエピソードなんかもちらほら見え隠れする。コンビニの話とか習字教室の話とかがそれだ。そこら辺を踏まえると、村田ファンであればあるほど楽しめる本だと思う。もちろん村田沙耶香がどんな人間か全く知らなくても楽しめますが。

続きを読む

ペルソナってピクミンに似てるのかも?/「ペルソナQ」

ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス - 3DS

ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス - 3DS

 

プレイしながら、漫然と「なんか物足りないなあ~」という印象がずっとあったゲーム。で、クリア直前あたりでようやくその物足りなさの正体に気づけた。 ぼくはペルソナシリーズ(ペルソナ3~5)を好きではあったんだけど、正確には「締切のあるスケジュールの中で、なるべく効率良い予定を立てて実行する」のがたまらなく好きだったのだ。そしてそういう要素があるゲームといえば「ピクミン」。ぼくも「ピクミン」は大好きなゲームなんだけど、まさかペルソナとピクミンにそんな共通点があるなんて思わなかったので、そのことに気づけたのはラッキー。

というわけで、まあ、そんな感じです。「ペルソナQ」は良くも悪くも「ペルソナ3」とか「ペルソナ4」とかとはだいぶ違うゲームなので、原作を好きな人が「ペルソナQ」を気に入るかどうかは疑問(逆に、原作のゲームシステムがそこまで好きじゃない人がこっちをやるとハマる、ということもあり得る)。

 

続きを読む