圧倒的なゲーム性があればそれで十分/「メタルギアソリッド」

メタルギア ソリッド

メタルギア ソリッド

 

 敵を倒すのが難しいのでひたすら隠れながら進むというゲームデザインになっているんだけど、これが面白い。最初はなかなか進めないのがもどかしいんだけど、慣れてくるとレーダーとにらめっこしつつひたすらぼーーーーっと待っているのが一番楽しくなるという。これはハマるとやみつきになる。また、基本的にリトライがやりやすいので、試行錯誤が保証されているのもポイント高い。

また、無線の通話もとても楽しい。「ロックマンエグゼ」シリーズみたいな感じで謎解きのヒントももらえる。「ロックマンエグゼ」とは違って謎解きがやや難しいので、ヒントがちゃんと出てくるのはとても助かる。また、軍事知識などの無駄話も凝っていてすごい。

 

欠点としては、操作性にやや難あり。PS1の作品だから仕方がないといえば仕方がないんだけど、「バイオハザード」みたいな固定カメラ切替方式がつらい(これは、ぼくが並行して「スプラトゥーン2」をやっているからというのもあるのだけど)。しかも、このゲームは主人公の戦闘能力が高くないので、操作性の悪さのせいで余計に無駄なダメージが増えるのが辛いところ。このゲームはリメイクもされていない(はず)なので、そういう操作性を修正してくれればいいんだけど……。

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レーニンやスターリンがソ連SFを発展させた!? 衝撃のソ連文学史/カーツ『ソヴィエト・ファンタスチカの歴史』

ソヴィエト・ファンタスチカの歴史 (世界浪曼派)

ソヴィエト・ファンタスチカの歴史 (世界浪曼派)

  • 作者: ルスタム・スヴャトスラーヴォヴィチカーツ,ロマンアルビトマン,Roman Arbitman,梅村博昭
  • 出版社/メーカー: 共和国
  • 発売日: 2017/06/09
  • メディア: 単行本
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おそらくこの本で書かれているようなことを知っている日本人は、ロシア文学研究者でもほとんどいないはずだ。それぐらい、この本で紹介されているソ連文学史は、新しい情報の数々である。これを読めばあなたも、最先端のロシア文学研究者に仲間入りできるだろう。

 

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面白かったマンガ(2017/9)

9月に読んで面白かったマンガのまとめ。

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面白かった本(2017/9)

9月に読んで面白かった本のまとめ。

 

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そんなに一生懸命「伊藤計劃以後」を終わらせなくてもいいんじゃないの/赤野工作『ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム』

ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム

ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム

 

 ぼくは、円城塔twitterでこの小説を絶賛してるのを見てこの小説を知った。そして、一つの疑問を抱いた。なんで円城はこの小説を褒めているの?

この小説は、表向きは、架空のゲームレビューの体裁をとったメタフィクションである。ちょっと小説について詳しい人は、すぐにボルヘスとレムを思い浮かべるであろう。もちろん一定のオリジナリティはあるけれども、あまり斬新というわけでもない。

ゲームオタクがこの小説をすごいすごいと褒めるのは、わりと容易に想像できた。でも、円城がこの小説を褒めるというのはよくわからなかった。だって円城は、別にゲームオタクというわけではない(はず)。twitterでも彼がゲームの話をしているのはほとんど見たことがないし、彼の小説でも、ネットミームのパロディを除けばゲームの話なんてしていた記憶がない。そんな円城が、この小説を褒めるってどういうこと?

そんな疑問を抱きながら、ぼくはこの小説を読み始めた。そしてこの小説を読み進めるうちに、その疑問への答えが見つかった、かもしれない。

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名前入力にイラつくシミュレーションゲームってヤバない?/「バーガーバーガー」

バーガーバーガー ベスト

バーガーバーガー ベスト

 

 もちろん、飲食店経営ゲームとしてまあまあしっかりしていることは認めます。メニュー作りは楽しいし、どこに店を置くかとかどんなノウハウに投資するとか色々考えるのもシミュレーションゲームの醍醐味だ。

が、ゲームの中身自体が楽しいのに、UIがそれを邪魔することがけっこう多い。個人的に一番きつかったのが、名前入力(!)。いや名前入力でストレスの貯まるゲームってどんなゲームだよ、と思うかもしれないんだけど、本当にややこしくてイライラするのだ。とにかく一般的な名前入力画面の構成をガン無視した設計をしていて、たとえば×ボタンは「1文字消す」ではなく「前の画面に戻る」で、じゃあ「1文字消す」□ボタンを押せば1文字消えるのかというとそうではなく、L1ボタンで1文字前の文字を指定しないと最後の文字は消えなく……みたいな感じで、言葉に表現しづらいんだけどとにかく操作に慣れない。しかもこの操作を、メニューの作成で何回もするわけだから、とてつもなくイライラするというのは自明でしょう。

 

ということでそーとーストレスが貯まること間違いなし。でも、運の要素も結構多いし(食材が手に入るのはランダム)、半年に1回のペースぐらいで再プレイしたくなるタイプのゲームかも。

主催者が積極的に介入するデスゲームってどうなの/「ダンガンロンパ」

 まずは良い点から。特に驚いたのは、ペーパークラフトとアニメ絵のあいのこみたいな、公式曰く「2.5D」のマップ。絶妙にアニメ感を保ちつつ、見るに耐えうる3Dマップを作ったというのにびっくりした。

また、要の推理も悪くはない。ミステリー読みにとっては定番といえるトリックも多く、話の大筋については捜査の時点で概ね予想がつくものの、細部を詰める楽しさは健在。

 

でも不満な点も多い。ラノベちっくな世界設定およびキャラ設定が受け入れられなかったのは、歳をとってしまったぼくが悪いとしても、だ。

システム面で不満なのは、裁判パートのアクション(STG?)要素があまり面白くない点。「逆転裁判」的なシステムを踏襲しつつ、そこから1歩進化したものを作りたかった、というのはわかるんだけど、それでも擁護できません。特に、事件の真相をマンガのコマにして完成させる「クライマックス推理」は、どの絵が何を表しているのかわかりづらくとてもストレスフル。

さらに、そんなことよりもストーリー面で気になるのは、主催者が積極的にデスゲームに介入している点。デスゲームの美徳っていうのは、ある程度限定された状況下で、参加者の理性的(あるいは非理性的)思考が死を導いてしまう、というところだと、ぼくは思っていた。だってそうじゃないと、「人間の本性としての悪」みたいなものを表現できないはず。ところがこのゲームでは、主催者がガンガン殺人を唆す。えーそれでいいの? だってそれって、「権力を持っている人が強い」ってことを表しているだけじゃん。

 

ということで、推理ゲームとしては悪くないんだけどいろいろ不満。まあカップリング版でプレイしたので、2も一応やってみますが……。

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