面白かった本(2017/9)
9月に読んで面白かった本のまとめ。
舞城王太郎『九十九十九』(講談社文庫)
これはすごい!!! 九十九十九という概念を巡ったメタ推理小説であり、SFであり、舞城王太郎お得意の家族文学でもある傑作。今まで読んだことのある舞城の小説の中でもかなりおもしろい部類に入る。
長谷川寿一、長谷川眞理子『進化と人間行動』(東京大学出版会)
進化論の結構しっかりとした教科書。のわりには大変読みやすい。性淘汰についてかなり詳しく書かれており、性淘汰の包括的な概説としてはかなりレベルが高いと思われる。
森川智喜『スノーホワイト』(講談社文庫)
話のファンタジー度合いは『キャットフード』からさらに増している。「事実をすべて見通す鏡」を自由自在に操り、予想外の推理合戦を繰り広げるのは面白い。
赤野工作『ザ・ビデオ・ゲーム・ウィズ・ノーネーム』(KADOKAWA)
世にも珍しき架空のゲームレビュー、と思いきや、実はかなりガチガチのSFだった。詳細はここ。