1月に読んで面白かった本のまとめ。
高橋寿一『知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト【改訂版】』(翔泳社、2013年)
身も蓋もない記述が多いが、まあある種の真理は突いているのかなあ。でもテストを専門にやる人向きの情報が多めではある。
大澤めぐみ『君は世界災厄の魔女、あるいはひとりぼっちの救世主』(角川スニーカー文庫、2018年)
君は世界災厄の魔女、あるいはひとりぼっちの救世主 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 大澤めぐみ,切符
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おもしろい。いい意味で題材の選択があんまラノベっぽくない。ただ一発ネタのためにいろいろなものを犠牲にしている感じはあって、大澤の他の作品と比べるとやや荒っぽい。
フョードル・ドストエフスキー『鰐』(講談社文芸文庫、2007年)
こんなドストエフスキーみたことない! という驚きと、ドストエフスキーらしく長ったらしい小説だなあ(短編小説なのに)という鬱陶しさが両立されている。「他人の妻とベッドの下の夫」が一番好き。
山田ルイ53世『一発屋芸人列伝』(新潮社、2018年)
渡航『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(13)』(ガガガ文庫、2018年)
まあやっていることはいつものことなんですが、わざわざ1巻の伏線回収するのはよくがんばりましたって感じ。
三田一郎『科学者はなぜ神を信じるのか』(講談社ブルーバックス、2018年)
科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで (ブルーバックス)
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専門とはいえ、「科学者」といいつつ出てくるのが物理学者ばかりなところにものすごく欺瞞を感じた。宗教を絡めた物理学史としてはまあまあおもしろく読めます。
名倉編『異セカイ系』(講談社タイガ、2018年)
若島正『乱視読者の新冒険』(研究社、2004年)
うーん全体的にはやや散漫かなあ。「電子テキストと『ロリータ』」みたいにすごい面白いエッセイもあるんだけど。
スティーブン・スローマン、フィリップ・ファーンバック『知ってるつもり』(早川書房、2018年)
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心理学とか行動科学とかの研究で、人々が知っていることって全然少ないよーっていうことがわかってきた、という話をまとめた本。個人的に一番衝撃的だったのは、遺伝子組み換えについて一定数の人々がかなり面妖な誤解をしていたということ。
村田沙耶香『きれいなシワの作り方』(文春文庫、2018年)
村田沙耶香のエッセイって極端なエピソードトークがウケてるって印象だったんだけど、これは文章自体もすごくおもしろい。お笑い好きと自分でも言っているんだけど、その影響が良い方向に出ている。ちょっと前に別のエッセイ集も出たけど、おもしろいし安いのでこっちのほうがオススメ。
木下古栗『人間界の諸相』(集英社、2019年)
古栗らしさ全開の傑作連作短編集。詳細はここ。
藤井太洋『ハロー・ワールド』(講談社、2018年)
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なんか技術系のはてなブログとかを読んでる感がすごい。あらゆる意味であんま小説っぽくない。