8月に読んだ本のまとめ。
ジーナ・キーティング『NETFLIX』(新潮社、2019年)
NETFLIX コンテンツ帝国の野望 :GAFAを超える最強IT企業
- 作者: ジーナ・キーティング,牧野洋
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2019/06/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ストリーミング配信の話があまり出てこず、大半がDVDの宅配レンタルの話だったことにびっくり。ぼくたちの知っているネトフリとはあまりにも違う……。
山本太郎ほか『僕にもできた! 国会議員』(筑摩書房、2019年)
これは明らかにタイトル詐欺で、「山本太郎じゃないとできない!」というべきだろう。山本太郎の圧倒的な努力が随所に表れていると同時に、そりゃーこんだけ努力しないとまともな議員になれないんだったら、右から左までダメな議員いっぱいいてもしょうがないよねーという感じ。
石黒達昌『冬至草』(早川書房、2006年)
やっぱ普通の小説っぽいスタイルで書かせると微妙で、ノンフィクション調で書いてるほうがおもしろいなあ。表題作「冬至草」と「希望ホヤ」がよかった。
ジョン・ロンソン『ルポ ネットリンチで人生を壊された人たち』(光文社新書、2017年)
うーん。ネットリンチ被害者としてこの本で紹介されている人たちのうち、7割ぐらいは正直リンチされて当然、としか思えず、「ネットリンチこわーい」というのにそこまで賛同できなかった。ディテールはおもしろい。
青木淳悟『四十日と四十夜のメルヘン』(新潮文庫、2009年)
「クレーターのほとりで」が異様な雰囲気で、けっこうおもしろかった。特に前半の古代パートが。表題作は微妙。
伴名練『なめらかな世界と、その敵』(早川書房、2019年)
ここ20年ぐらいのオタクコンテンツの結晶みたいなSF短編集。詳細はここ。
入不二基義『足の裏に影はあるか? ないか?』(朝日出版社、2009年)
ちょっととりとめもなさすぎる感じはある。思考のキレはあるし、プロレスの哲学的考察とか素材はおもしろいんだが。
ヤニス・バルファキス『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』(ダイヤモンド社、2019年)
父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。
- 作者: ヤニス・バルファキス,関美和
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2019/03/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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まあ。
友野典男『行動経済学』(光文社新書、2006年)
思ったよりも硬派。人間は不合理ですばんざーいみたいな能天気さは比較的なく、ちょろっと数式も出てくる。行動経済学が既存の経済学を拡張するものなんだということがよくわかる。