読んだ本(2019/12)

12月に読んだ本のまとめ。

小川哲『嘘と正典』(早川書房、2019年)

嘘と正典

嘘と正典

  • 作者:小川 哲
  • 発売日: 2019/09/19
  • メディア: 単行本
「SF」の使い方がうまい。「魔術師」「時の扉」が好み。

松尾豊『人工知能は人間を超えるか』(角川EPUB選書、2015年)

人工知能の各手法の概念をゆるふわなりにうまく説明していて、ゆるふわなぼくとしてはかなり満足度が高かった。

鈴木朋子『親が知らない子どものスマホ』(日経BP、2019年)

親が知らない子どものスマホ

親が知らない子どものスマホ

中高生のスマホ事情の異世界っぷりを味わえる。詳細はここ

シオドア・スタージョン『海を失った男』(河出文庫、2008年)

海を失った男 (河出文庫)

海を失った男 (河出文庫)

うーわーこういう小説苦手だわ。短ければまだ読めるんだけど(「ビアンカの手」「墓読み」「海を失った男」あたりはよかった)、薄い内容をだらだらと引き伸ばされるとけっこうきつい。

テッド・チャン『息吹』(早川書房、2019年)

息吹

息吹

「メッセージ」原作者のテッド・チャンによるオーソドックスなSF短編集。詳細はここ

周燕飛『貧困専業主婦』(新潮選書、2019年)

貧困専業主婦 (新潮選書)

貧困専業主婦 (新潮選書)

  • 作者:燕飛, 周
  • 発売日: 2019/07/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
一般的に勝ち組とされる専業主婦が、実はそうとも限らないんだよーという話。なんだが、行動経済学の知見がふんだんに活用されており、普通のレポ本とは一味違った雰囲気になっている。

大原通郎『テレビ最終戦争』(朝日新書、2018年)

まーなんというか、最終戦争っていうより虐殺に近いのでは、という感じはある。事実認識としてはとくに問題ないかと。

法月綸太郎『誰彼』(講談社文庫、1992年)

誰彼 (講談社文庫)

誰彼 (講談社文庫)

迷走感を楽しむ感じかなあ。話を二転三転させているうちに真相にありがたみがなくなってくるのが良くない。

大澤めぐみ『彼女は死んでも治らない』(光文社文庫、2019年)

うーん。メタミステリとしてはまあまあだけど、オチがありきたりすぎる感じはする。

ジョディ・アーチャー、マシュー・ジョッカーズ『ベストセラーコード』(日経BP、2019年)

類書との違いは、徹底的にベストセラーにフォーカスしてる点。まあマーケティングの補助線としてはアリかと。

劉慈欣『三体』(早川書房、2019年)

三体

三体

  • 作者:劉 慈欣
  • 発売日: 2019/07/04
  • メディア: ハードカバー
抜群に読みやすい良作SF。詳細はここ

大滝瓶太『コロニアルタイム』(惑星と口笛ブックス、2017年)

なーーーーーーんかしっくりこないんだよなあ。オチのない円城塔って感じ。