ハッピーエンドばかりが幸せじゃない/水城せとな『失恋ショコラティエ(1~9)』

 

 久々に少女マンガ読んでどストライクだった!!! 大満足です。

登場人物が全体的に非常に気持ち悪くて、とてもぼく好み。個人的に好きなのは薫子で(ダメなタイプのオタクだ……)、めんどくささゆえの可愛さがいっぱいでとても満足。ついでに、少女漫画でバッドエンド(?)ってあんまり見ない気もするので(ぼくが視野が狭いだけな気もするけど)、かなり新鮮だった。「ショコラティエ」という職業が物語的にはあまり活きていないのはわりと致命的な欠陥だと思うけど、まあ許容範囲かなー。

 ところでこれ、最終巻のAmazonの評価がちょっと低いけど、もしかしてハッピーエンドじゃないからですかあ??? これで無理やり爽太と紗絵子くっつけたら、それこそひでー話になりません? ちょっと前にツイッターで「男は女の価値観に寄り添いたくないから少女漫画を読まない」みたいなツイートが燃え上がってたけど、もし少女漫画というものがこういうエンドを許容できない価値観なのであれば、ぼくはそんな価値観はくだらないと思うなあ(もちろん、少女漫画がそんな偏狭なものでないということなんてぼくはとっくに知っていて、こんなのは一部のハッピーエンドしか認められない人が怒っているだけにすぎないということはわかっているんだけれども)。