9年間おつかれさまでした/渡航『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(14)』

まあ正直、大きな驚きもなく、9年前と同じように終わっていった感はある。9年前とほとんど変わらないノリで描かれる一人称の文体は、気がつくとあまり受け付けなくなってしまったし、話の展開も「無難に終わらせるための最終巻」のような向きがあって、まあこんなもんだろう、という感じ。

それでも、10年代のライトノベルの最前線であり、なおかつぼく自身も青春時代ににそれなりの影響を受けたこの「俺ガイル」が完結した、というのは感慨深い。本当に、9年間おつかれさまでした。