神山仁那は本当に「ミニスカート」に「さよなら」できるか?/牧野あおい『さよならミニスカート(1~2)』

「本当に神山仁那は「ミニスカート」に「さよなら」できるのか?」というのが、最初に読んだときに受けた印象だった。早々に「仁那を襲った犯人=堀内光」という路線を捨ててしまったので、仁那が少女マンガ的な文脈の中で堀内と結ばれるに至る、という終わりが容易に想像でき、それはおそらく「ミニスカートからはさよならできない」ことを意味する。
本当にそれで良いんだろうか? 男性社会によって傷つく女の子を救うことができるのは、少女マンガの白馬の王子様だけなんだろうか? ぼくはそんなことはないと思う。だからなんとしても、このマンガだけは普通の少女マンガみたいな終わりを迎えてほしくないんだけれども……。