読んだ本(2020/12)

12月に読んだ本のまとめ。

伴名練編『日本SFの臨界点[恋愛篇]』(ハヤカワ文庫JA、2020年)

とっつきやすい恋愛っぽいSFがよくまとまったSFアンソロジー。詳細はここ

伴名練編『日本SFの臨界点[怪奇篇]』(ハヤカワ文庫JA、2020年)

よく発掘してきたなあという感じのバカSF盛りだくさんのアンソロジー。詳細はここ

斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』(早川書房、2020年)

楽園とは探偵の不在なり

楽園とは探偵の不在なり

チャン「地獄とは神の不在なり」にインスパイアを受けた特殊設定ミステリー。詳細はここ

劉慈欣『三体Ⅱ(上・下)』(早川書房、2020年)

三体Ⅱ 黒暗森林(上)

三体Ⅱ 黒暗森林(上)

三体Ⅱ 黒暗森林(下)

三体Ⅱ 黒暗森林(下)

人類規模での壮大な足の引っ張り合い。詳細はここ

物草純平『スクリューマン&フェアリーロリポップス』(電撃文庫、2012年)

よくある異能バトルモノ。わりと細かいところへの気配りはできてるんだが、いかんせん主人公とヒロインの出会いの部分が適当すぎて印象が悪い。

入間人間『たったひとつの、ねがい。』(メディアワークス文庫、2012年)

まあ入間っぽい小説ではあるが、だいぶ強引。

入間人間『瞳のさがしもの』(メディアワークス文庫、2013年)

ライトノベル作家で短編小説ちゃんと書いてくれる人あんまいないので、まあ貴重ではある。ただ妙に目玉がえぐられる短編ばっかで、そういう描写が苦手な人にはキツいかも。

佐野幹『「山月記」はなぜ国民教材となったのか』(大修館書店、2013年)

「山月記」はなぜ国民教材となったのか

「山月記」はなぜ国民教材となったのか

  • 作者:佐野 幹
  • 発売日: 2013/07/31
  • メディア: 単行本
山月記」のプロパガンダ装置としての側面に焦点を当てた本。詳細はここ。

木下古栗「メルカリ」(『文藝』2018年冬季号、河出書房新社

文藝 2018年冬季号

文藝 2018年冬季号

  • 発売日: 2018/10/06
  • メディア: 雑誌
これは傑作の予感。いつもの古栗らしい導入ではあるが、メルカリというおおよそ純文学には似つかわしくない題材をうまいこと文学として消化できそうな雰囲気があるのと、「メルカリ」の下ネタへの結びつけ方が天才的。『サピエンス前戯』みたいに続き書いてほしいなぁ~。

木下古栗「平衡世界」(『文藝』2018年夏季号、河出書房新社

文藝 2018年夏季号

文藝 2018年夏季号

  • 発売日: 2018/04/07
  • メディア: 雑誌
最初の数ページは異世界に迷い込んだっぽい話だが、その後はいつものウンコを漏らす系の小説。古栗の企みはまったく推察できない。