いい意味で「実用的な自己啓発書」/千葉雅也『勉強の哲学』

ドゥルーズだのラカンだのの言葉を安易に借りずに、自分の言葉で「勉強」とは何かを明確にしていく感じは、いい意味で古典的な哲学っぽいなと思った。また、論理性を重視し続けた結果机上論としての面白みしかない、みたいな哲学にありがちなダメさに陥っておらず、しっかり地に足のついた議論になっている。一応哲学を自称しているが、どちらかというと自己啓発本とか実用書に近い感じはする。文体がだいぶゆるいので、そこは好みが分かれるかも。