どちらかというとフェミニズムよりも黒人文学の色が強い/オクテイヴィア・E・バトラー『血を分けた子ども』

当たり外れが激しい印象。退屈だったり異様に読みにくい短編もちょこちょこある一方で、「血を分けた子ども」「夕方と、朝と、夜と」「恩赦」あたりの最低限の説明でクールに決める感じはとてもかっこいい。なお、バトラーはフェミニズム絡みで言及されることが多い印象があったのだけど、少なくともこの短編集に限った話ではフェミニズム色は薄く、どちらかというと黒人文学の色が強いような。