正当に進化したPortalの続編/「Portal2」

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ああ~これだよこれがPortalだよ、という感じの、非常に安心感のある心地良いプレイができた。いろいろなギミックが追加されてはいるが、自由な発想で壁に穴を開けてパズルを解くという本質は同じ。前作ラスボスとの共闘もアツい。不満点は強いていえば、アクションパートが割と増えたこと。Portalならではの純粋パズルに集中させてくれず、探索が必要な場面が増えたのはちょっと残念。

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1と2のいいとこ取り/「ピクミン3」

ピクミン3 - Wii U

ピクミン3 - Wii U

  • 発売日: 2013/07/13
  • メディア: Video Game
1の日数制限というシステムが大のお気に入りで、なおかつ2の複数人プレイヤーキャラクターというシステムも好きだったぼくにとって、最高のゲームだった。プレイヤーキャラの自動操作機能によってマルチタスクがより捗るようになって、非常に完成度の高い「作業ゲー」になった。主人公交代は最初は若干戸惑いがあったものの、オリマーの前作主人公感がとてもよかったので納得はできる。

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9年間おつかれさまでした/渡航『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(14)』

まあ正直、大きな驚きもなく、9年前と同じように終わっていった感はある。9年前とほとんど変わらないノリで描かれる一人称の文体は、気がつくとあまり受け付けなくなってしまったし、話の展開も「無難に終わらせるための最終巻」のような向きがあって、まあこんなもんだろう、という感じ。

それでも、10年代のライトノベルの最前線であり、なおかつぼく自身も青春時代ににそれなりの影響を受けたこの「俺ガイル」が完結した、というのは感慨深い。本当に、9年間おつかれさまでした。

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最新のUIで遊ぶ古き良きFE/「ファイアーエムブレム風花雪月 煤闇の章」

FE風花雪月の目玉だった学園パートがなくなり、よりストイックなFEが戻ってきた感じ。兵站の制限は比較的ゆるゆるなので以前のFEほどヒリヒリはしていないが、それでも硬派なSRPGとしてのFEを、完成されたUIとともに味わうことができる。正直本編100時間ぐらいやったら学園パートにだいぶ飽きてしまったので、古いFEが逆に新鮮。また、風花雪月のファンアイテムとしても悪くはない。本編では雌雄を決することになってしまった各級長の3人を同時に動かせるというだけでも本編ファンからしたらたまらないと思うので、それだけでもやって見る価値はあると思う。

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分国法から見える戦国大名の苦悩/清水克行『戦国大名と分国法』

戦国大名と分国法 (岩波新書)

戦国大名と分国法 (岩波新書)

日本史の教科書の戦国時代のページに分国法がいろいろ乗っていたのだけれども、分国法というものが実際のところどういうものなのかはよくわかっていなかった。ふわっと地方の自治法みたいなものなのかなーと認識していた(これはそんなにめちゃくちゃな認識ではないと思う)。ところが本書を読んで、その認識は根底から覆された。

まず驚いたのは、分国法の玉石混交っぷり。今川や武田の分国法は完成度が高い一方で、結城や伊達の分国法は思わず吹き出してしまうようなレベルの内容で、清水によるキレのあるツッコミも相まってゲラゲラ笑ってしまった。そんな内容なので、「分国法」とはいいつつも法律っていうよりは家訓とかに近いとのこと。

また、戦国大名としての権力が危うくなった大名が分国法を制定している、という指摘も非常に興味深い。よくよく思い浮かべてみると、分国法を作った大名ってたしかにパッとしない大名が多いんだよねー。そして、分国法を制定していない大名のほうがよっぽど大成しているというのは、分国法なんて作ったところでたいして意味ないんだということを示唆してくれる。

というわけで、非常に面白い1冊でした。日本史を受験勉強で使った人は、その記憶が抜けないうちに読んでおくといいと思う。