2020-01-01から1年間の記事一覧

人生の100冊(2020)

2020年までに読んだ、面白かった本100冊のまとめ(同じ作者は1冊まで)。

今年の10冊(2020)

2020年に読んだ、印象に残った本およびその印象のまとめ(小説とノンフィクションをそれぞれ10冊ずつ)。

贅沢な各時代のつまみ食い/「仁王2 DLC」

仁王2 Complete Edition発売日: 2021/02/04メディア: Video Game戦国時代より過去に主人公がよくわからないタイムスリップもどきをして、その時代の英雄と一緒に悪い妖怪や人間を倒すという流れのDLC。なんか各時代の要素を贅沢につまみ食いしちゃったなあと…

ボリュームたっぷりで新鮮なJRPG/「ゼノブレイド」

Xenoblade Definitive Edition(ゼノブレイド ディフィニティブ エディション)-Switch発売日: 2020/05/29メディア: Video Gameなんといっても、JRPGの延長線上にありながら、快適さと新鮮さのある戦闘システムが魅力的(いや10年前のゲームなんだけどさ)。ス…

プロパガンダ装置としての役割に焦点を当てた「山月記」研究/佐野幹『「山月記」はなぜ国民教材となったのか』

「山月記」はなぜ国民教材となったのか作者:佐野 幹発売日: 2013/07/31メディア: 単行本おもしろい。「山月記」という短編が、様々な人間の思惑によって、「国民教材」に相応しい小説として教科書に掲載され続け、読まれ続けてきたというのが、丹念な調査に…

メタ要素以外に目を向けるとつらい/「One Shot」

store.steampowered.com 「ドキドキ文芸部」や「UNDERTALE」の先駆け的な作品としてそこそこおもしろい。ただまあメタ部分を除くと割と単調なADVなので、そこに目を向けてしまうとつらい。主人公のニコがとてもかわいいので、キャラクターを愛でるような楽し…

『三体』が「傑作」と評価される理由と、それでも『三体』が面白い理由

三体作者:劉 慈欣発売日: 2019/07/04メディア: Kindle版三体Ⅱ 黒暗森林(上)作者:劉 慈欣発売日: 2020/06/18メディア: Kindle版三体Ⅱ 黒暗森林(下)作者:劉 慈欣発売日: 2020/06/18メディア: Kindle版 要約 『三体』は様々な理由から「傑作」という過大評…

人類規模での壮大な足の引っ張り合い/劉慈欣『三体Ⅱ』

三体Ⅱ 黒暗森林(上)作者:劉 慈欣発売日: 2020/06/18メディア: Kindle版三体Ⅱ 黒暗森林(下)作者:劉 慈欣発売日: 2020/06/18メディア: Kindle版ハードカバー2冊使って人類規模での壮大な足の引っ張り合いをするという、あんまり読んだことのないタイプのSF…

FEらしからぬ不自由さ/「ファイアーエムブレム 暁の女神」

ファイアーエムブレム 暁の女神 - Wii発売日: 2007/02/22メディア: Video Gameいろいろな意味で不自由な点が多いゲームかなあと。より群像劇っぽさが深まったのは、ストーリーと相まってよかったとは思うんだけど、そのために各キャラクターが出撃できるマッ…

連続殺人が許されない世界の特殊設定ミステリー/斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』

楽園とは探偵の不在なり作者:斜線堂 有紀発売日: 2020/08/20メディア: Kindle版テッド・チャン「地獄とは神の不在なり」にインスパイアを受けた特殊設定ミステリー。元ネタが偉大なのと、特殊設定が法月綸太郎的な「悩める探偵」の問題意識にうまく接続され…

伴名練の趣味全開のSFアンソロジー/伴名練編『日本SFの臨界点』

日本SFの臨界点[恋愛篇] 死んだ恋人からの手紙 (ハヤカワ文庫JA)発売日: 2020/07/16メディア: Kindle版日本SFの臨界点[怪奇篇] ちまみれ家族 (ハヤカワ文庫JA)発売日: 2020/07/16メディア: Kindle版『恋愛篇』は、わりと読みやすい短編が揃っている…

読んだ本(2020/11)

11月に読んだ本のまとめ。

最低限はミステリーしてると思う/西尾維新「戯言シリーズ」

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)作者:西尾維新発売日: 2016/05/06メディア: Kindle版ミステリーじゃない! という評判が多いシリーズではあるが、最終巻を除いて、最低限の核はちゃんとミステリーになっていると思う。ミステリーのお…

膨大なデータで読む芥川賞の歴史/川口則弘『芥川賞物語』

芥川賞物語 (文春文庫)作者:則弘, 川口発売日: 2017/01/06メディア: 文庫芥川賞受賞作・候補作の簡単な紹介からゴシップまで、芥川賞の歴史が手ごろな形でまとまっている。特に石原慎太郎以前の話は、芥川賞の話題としてもり取り上げられることが少なく、文…

読んだマンガ(2020/10)

10月に読んだマンガのまとめ。

読んだ本(2020/10)

10月に読んだ本のまとめ。

伝説のポケモンをいっぱい貰える課金DLC/「ポケットモンスター ソード・シールド 冠の雪原」

ポケットモンスター ソード・シールド エキスパンションパス|オンラインコード版発売日: 2020/01/10メディア: Software Downloadまあ良くも悪くも課金DLCだなーって感じのDLCだった。完全新規ポケモンが鎧の孤島のときの3倍もいるというのは結構嬉しかったが…

木下古栗全作品リストを作りました

木下古栗オタクたるもの、いい加減木下古栗の未収録短編を読まねばならないと思い、とりあえず木下古栗の全作品リストを作りました。wikipediaと国会図書館とその他諸々の情報を継ぎ接ぎしてとりあえず作ったため、漏れ・抜け・間違いなど多々あると思うので…

木下古栗全作品リスト

木下古栗の全作品をリスト化しました。 漏れ・抜け・間違いなど、見つけた方はコメントいただけると助かります。

未完成の小説の続きをAIで執筆した衝撃の長編小説集/木下古栗『サピエンス前戯』

サピエンス前戯 長編小説集作者:木下古栗発売日: 2020/08/26メディア: 単行本『文藝』に「新連載」と称して第1回のみが掲載されていた3作に、それぞれ「その後の展開」を加筆した小説集。それを加筆するにあたって、表題作「サピエンス前戯」の中で「ある程…

読んだマンガ(2020/9)

9月に読んだマンガのまとめ。

読んだ本(2020/9)

9月に読んだ本のまとめ。

高い完成度でまとまっているので、リマスター出してほしい/「ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡」

ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡発売日: 2005/04/20メディア: Video Gameいいゲームだと思う。全体的にクセが少なめで、初心者でもかなりとっつきやすいはず。その一方で歯ごたえ自体はそこそこあり、まさに「てごわいシミュレーション」を楽しむことができ…

意外や意外にちゃんとペルソナしてる/「ペルソナ5 スクランブル」

ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ - PS4発売日: 2020/02/20メディア: Video Gameペルソナ5の外伝作品ということなのだけれど、意外や意外にちゃんとペルソナしてる。アクションゲームということでいろいろとRPG要素がオミットされている…

神山仁那は本当に「ミニスカート」に「さよなら」できるか?/牧野あおい『さよならミニスカート(1~2)』

さよならミニスカート 1 (りぼんマスコットコミックスDIGITAL)作者:牧野あおい発売日: 2018/11/22メディア: Kindle版「本当に神山仁那は「ミニスカート」に「さよなら」できるのか?」というのが、最初に読んだときに受けた印象だった。早々に「仁那を襲った…

舞城ミステリーを上手いことSFに落とし込んだアニメ/「ID:INVADED」

JIGSAWED発売日: 2020/01/13メディア: Prime Videoかなり面白いっすよこれ。舞城王太郎っぽい無茶苦茶なミステリー要素を、上手いことSF設定に落とし込んでいて感心した。家族モノとしても悪くないし。「龍の歯医者」と比較するのもアレだけど、舞城王太郎ら…

読んだマンガ(2020/8)

8月に読んだマンガのまとめ。

読んだ本(2020/8)

8月に読んだ本のまとめ。

高難易度なアクション「RPG」/「ダークソウル」

DARK SOULS REMASTERED (特典なし) - PS4発売日: 2018/05/24メディア: Video GameSEKIROブラボあたりから入ると、あーこれアクション「RPG」だなーという印象を強く受けた。アクション性が必要とされる場面はそれほど多くなく、武器やビルドや立ち回りがモノ…

伴名練っぽさの詰まった佳作短編/伴名練『全てのアイドルが老いない世界』

全てのアイドルが老いない世界(小説すばる Digital Book)作者:伴名練発売日: 2020/07/17メディア: Kindle版手持ちの駒で器用に短編を一本作り上げた感じかな。百合・吸血鬼・歴史改変と伴名練がよく使っている要素で構成された小説なので、新鮮味は薄い。…