ミステリー
さよなら神様 (文春文庫)作者:麻耶雄嵩文藝春秋Amazonこれはすごい。『神様ゲーム』で一度使ってしまった特殊設定を使いまわし、さらに短編にしてさまざまなパターンの物語を作り上げる。特殊設定ミステリーの限界を探る究極のアンチミステリーといっていい…
チュベローズで待ってる AGE22(新潮文庫)作者:加藤シゲアキ新潮社Amazonチュベローズで待ってる AGE32(新潮文庫)作者:加藤シゲアキ新潮社Amazonすっげー。上巻「AGE22」はよくある就活青春小説って感じであまり面白くないんだが、下巻「AGE32」に入って…
黒牢城 (角川書店単行本)作者:米澤 穂信KADOKAWAAmazon管理職おじさんの荒木村重が、牢屋に閉じ込めた安楽椅子探偵の黒田官兵衛に謎を推理してもらって城中の平穏を守る話。まず単純に、本格ミステリのお約束を戦国時代という時代に落とし込むのがうまい。首…
踊る人形 (講談社文庫)作者:森川智喜講談社Amazon森川智喜の「三途川理シリーズ」の3作目。今作のもっとも大きな特徴は、ジュブナイルミステリーのような文体だろう。本気でジュブナイルを書きたいわけではないというのはストーリーのブラックさからも伺える…
黒い家 (角川ホラー文庫)作者:貴志 祐介発売日: 2012/10/01メディア: Kindle版貴志祐介の日本ホラー小説大賞受賞作。何よりも、保険会社の視点から保険金殺人モノを書くというのが面白い。貴志は保険会社に勤めていたようなので、そこのディティールがしっか…
たかが殺人じゃないか 昭和24年の推理小説作者:辻 真先発売日: 2020/05/29メディア: Kindle版風俗小説やメタミステリーとして読むとだいぶ力作。戦後日本という舞台設定が単なる飾りにとどまっておらず、ミステリーという形式を成り立たせるものとなっている…
楽園とは探偵の不在なり作者:斜線堂 有紀発売日: 2020/08/20メディア: Kindle版テッド・チャン「地獄とは神の不在なり」にインスパイアを受けた特殊設定ミステリー。元ネタが偉大なのと、特殊設定が法月綸太郎的な「悩める探偵」の問題意識にうまく接続され…
クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)作者:西尾維新発売日: 2016/05/06メディア: Kindle版ミステリーじゃない! という評判が多いシリーズではあるが、最終巻を除いて、最低限の核はちゃんとミステリーになっていると思う。ミステリーのお…
JIGSAWED発売日: 2020/01/13メディア: Prime Videoかなり面白いっすよこれ。舞城王太郎っぽい無茶苦茶なミステリー要素を、上手いことSF設定に落とし込んでいて感心した。家族モノとしても悪くないし。「龍の歯医者」と比較するのもアレだけど、舞城王太郎ら…
六とん2 (講談社文庫) 作者: 蘇部健一 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2008/08/12 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 5回 この商品を含むブログ (12件) を見る 一応『六枚のとんかつ』は既読だが、続きを読んでなかったので今更ながら読んだ。で、今まで…
ノックス・マシン (角川文庫) 作者: 法月綸太郎 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店 発売日: 2015/11/25 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (7件) を見る ミステリー作家の法月綸太郎が書いた短編集。しかし、純粋にミステリーと言えるのは1作のみで、残…
異セカイ系 (講談社タイガ) 作者: 名倉編 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/08/22 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る まあゼロ年代キャラクター小説の絞り汁みたいな小説で、ちょっとその味の濃さにびっくりしてしまう感じはあり、「ゼ…
メーラーデーモンの戦慄 (講談社ノベルス) 作者: 早坂吝 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/09/07 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 上木らいちシリーズの集大成ではある。上木らいちシリーズの過去4作にたびたび言及し、さらにはゲストキャラ…
レイジングループ 【同梱特典】特製ステッカー 同梱 - PS4 出版社/メーカー: ケムコ 発売日: 2018/01/25 メディア: Video Game この商品を含むブログ (3件) を見る 人狼に興味を持って、でもいきなりプレイするのはちょっとハードル高いかなと思ったので、と…
探偵AIのリアル・ディープラーニング(新潮文庫) 作者: 早坂吝 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/06/08 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る これはすごい。なにがすごいかというと、「AIが考えた犯罪」と「AIが考えた推理」のそれっぽさが…
アクロイドを殺したのはだれか 作者: ピエールバイヤール,Pierre Bayard,大浦康介 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2001/09 メディア: 単行本 クリック: 4回 この商品を含むブログ (16件) を見る 本書はなかなかの奇書だ。ただそれは、著者ピエール・バイ…
ディスコ探偵水曜日(上)(新潮文庫) 作者: 舞城王太郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/04/29 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る ディスコ探偵水曜日(中)(新潮文庫) 作者: 舞城王太郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/04/29…
ゴーン・ベイビー・ゴーン (字幕版) 発売日: 2016/11/01 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログを見る 話自体は優等生的な作りで、たいへんよくできましたといった感じ。若干登場人物が多いので混乱はするかもしれないが、話の流れの説明は丁寧なので、…
【PSVita】ダンガンロンパ1・2 Reload PlayStation (R) Vita the Best 出版社/メーカー: スパイク・チュンソフト 発売日: 2017/05/18 メディア: Video Game この商品を含むブログを見る まずは良い点から。特に驚いたのは、ペーパークラフトとアニメ絵のあい…
告白 発売日: 2013/11/26 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログを見る 情報の提示の仕方がかなり上手で、驚きが最大限に産まれるように、情報を観客に伝えるタイミングを上手く調整している。なので、裏切りこそが物語の楽しさだと思っている人にと…
ドローン探偵と世界の終わりの館 作者: 早坂吝 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/07/12 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ミステリー界の問題児・早坂吝による、ドローンを駆使した長編ミステリー。援交探偵シリーズほどの哲学はないもの…
キャットフード (講談社文庫) 作者: 森川智喜 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2013/09/13 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (9件) を見る 怪作ってこういう小説のことをいうんだろうな。ファンタスティックかつスプラスティックな、『不思議の国のアリ…
双蛇密室 (講談社ノベルス) 作者: 早坂吝 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/04/06 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 早坂吝の援交探偵シリーズ最新作は、過去3作と比べてずっとアイデア勝負。アイデアの面白さはさすがに信頼と安心の早坂とい…
それでも町は廻っている(1) (ヤングキングコミックス) 作者: 石黒正数 出版社/メーカー: 少年画報社 発売日: 2013/11/01 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る これはすごい。話ひとつひとつはそこまで大したこともないんだけど、積み重…
外天楼 (講談社コミックス) 作者: 石黒正数 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2013/09/30 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 悪くないと思う。石黒正数を読むのは初めてだけど、ちょっと間抜けな感じの日常系とちょっと間抜けな感じのSFとちょ…
2 (メディアワークス文庫) 作者: 野崎まど 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス 発売日: 2012/08/25 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 64回 この商品を含むブログ (35件) を見る よーーーーーやく最原シリーズ全部読み終えました。途中、悪い意味…
いまさら翼といわれても【電子特典付き】<「古典部」シリーズ> (角川書店単行本) 作者: 米澤穂信 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店 発売日: 2016/11/30 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る だって『ふたりの距離の概算』から6年ぶりですよ6…
アリス・ザ・ワンダーキラー 作者: 早坂吝 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2016/09/15 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 悪いわけではないものの、大いに期待はずれ……と思いながら他の人の感想を見てみると、思ったよりも好意…
誰も僕を裁けない (講談社ノベルス) 作者: 早坂吝 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/04/22 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 前作『虹の歯ブラシ』のインパクトですっかり忘れてしまっていたんだけど、早坂の処女作『○○○○○○○○殺人事件』…
虹の歯ブラシ 上木らいち発散 (講談社ノベルス) 作者: 早坂吝 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/03/27 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 最近個人的に注目しているミステリー作家、早坂吝。処女作『○○○○○○○○殺人事件』は筒井康隆的な問題…