「孤城」というもうひとつの学校について/辻村深月『かがみの孤城』

かがみの孤城 上 (ポプラ文庫)作者:辻村深月ポプラ社Amazonかがみの孤城 下 (ポプラ文庫)作者:辻村深月ポプラ社Amazonこの小説に出てくる「孤城」は、一見するとファンタジーな空間ではあるが、フリースクールと同様、明らかに学校に馴染めなかった人向けの…

凝りすぎでは?/「DELTARUNE Chapter.2」

store.steampowered.com そのとんでもない凝りっぷりは「UNDERTALE」に勝るとも劣らない感じで、Chapter.2の時点でもうアンテの半分ぐらいのボリュームはあるんじゃないか。2からはアンテのGルートのような分岐要素もあり、たいへん期待できる。ただ、開発ペ…

読んだマンガ(2021/9)

9月に読んだマンガのまとめ。

読んだ本(2021/9)

9月に読んだ本のまとめ。

前田敦子のおかげで割と見れる/黒沢清「旅のおわり世界のはじまり」

旅のおわり世界のはじまり前田敦子Amazon要約すると本当にこじんまりとしたストーリーなような気はするのだけれど、黒沢清の演出と前田敦子の魅力のおかげでなんとか2時間持たせているというような感じ。特に前半の不穏な雰囲気とかは、黒沢ホラーがうまいこ…

学際の見本/金森修『病魔という悪の物語』

病魔という悪の物語 ──チフスのメアリー (ちくまプリマー新書)作者:金森修筑摩書房Amazonこれは学際の見本だなあ。公衆衛生学であると同時にその科学史でもあり、歴史学の側面もあり、言語学やメディア学にも片足を突っ込んでいる。コロナ下の現在ということ…

本職の声優じゃない人には重要な役やらせないでほしい/細田守「ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」

ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島田中真弓Amazon細田がよくやる、不自然さすらあるシンメトリー構図が、映画全体の不穏さに貢献している。音楽も、話の緩急をつけるのにかなり効果的に使われている感じ。敵キャラの造形も「マブラヴ・オ…

「作者の死」の死

物語の構造分析作者:ロラン・バルトみすず書房Amazon 要約 「作者の死」でバルトは「作者」を時代の産物としているが、そうであれば時代の変化により「作者」が復活する可能性がある。そして現代では、インターネットによって「作者」の存在が強化されるので…

読んだマンガ(2021/8)

8月に読んだマンガのまとめ。

読んだ本(2021/8)

8月に読んだ本のまとめ。

一人の作家の小説を読むということ/栗原裕一郎、豊崎由美『石原慎太郎を読んでみた』

石原慎太郎を読んでみた ノーカット版 (中公文庫)作者:栗原裕一郎,豊崎由美中央公論新社Amazon特に栗原裕一郎の労力には脱帽。わざわざ石原慎太郎なんかのために国会図書館に通い詰めて、全集から埋もれた名作や駄作まで、丹念に一人の作家と向き合うという…

ジュブナイル文体でも森川の世界観は隠せない/森川智喜『踊る人形』

踊る人形 (講談社文庫)作者:森川智喜講談社Amazon森川智喜の「三途川理シリーズ」の3作目。今作のもっとも大きな特徴は、ジュブナイルミステリーのような文体だろう。本気でジュブナイルを書きたいわけではないというのはストーリーのブラックさからも伺える…

ポケモンDPtのライバルと、ムクホークのかげぶんしん

ポケットモンスター プラチナ(特典無し)任天堂AmazonポケモンDPtのライバルは、元々はお調子者だが、ギンガ団のジュピターに敗北したことをきっかけに成長して、やや落ち着いた人間になった。そのような心境の変化が、ムクホークに覚えさせている技とリンク…

フロム製RPGの最高傑作/「ダークソウル3」

DARK SOULS III THE FIRE FADES EDITION - PS4フロムソフトウェアAmazon1とか2に比べるとだいぶ爽快さが増していていい感じ。まあ正直「Bloodborne」とか「SEKIRO」と比べてしまうと微妙な点もあるが、装備などを変えてビルドを楽しむという部分については唯…

読んだマンガ(2021/7)

7月に読んだマンガのまとめ。

読んだ本(2021/7)

7月に読んだ本のまとめ。

読んだマンガ(2021/6)

6月に読んだマンガのまとめ。

読んだ本(2021/6)

6月に読んだ本のまとめ。

世界観を大切にしてくれたバンナムえらい/「New ポケモンスナップ」

New ポケモンスナップ|オンラインコード版ポケモンAmazonまあ正直、ちょっと難のある部分は多いかなあとは思う。根本的な問題としてレールシューティング的なシステムが面白いとは思えず、「ポケモンスナップ」が出た当時はハードスペックも低かったからそう…

マジックリアリズム風味の「やる文学」/「フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと」

What Remains of Edith Finch 『フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと』|オンラインコード版発売日: 2019/12/02メディア: Software Downloadマジックリアリズムの風味を感じた。ゲームでマジックリアリズムに遭遇するのは珍しい気がする。良くも悪くも「やる…

オンライン前提の作りはゲームの寿命を縮める/「ダークソウル2」

DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN - PS4フロムソフトウェアAmazon前作からはあまり質は変わらず、量ががっつり増えたという印象。黒渓谷やアマナの祭壇の悪評はプレイ前から目にしていたが、実際にプレイしてみるとまあクソではあるんだけど、ダクソ1…

読んだ本(2021/5)

5月に読んだ本のまとめ。

雰囲気ゲーこそ操作性の良さが必要なのでは/「ワンダと巨像」

【PS4】ワンダと巨像発売日: 2018/02/08メディア: Video Gameあまり他に例のないゲーム性に加え、UIのゲームっぽい要素を極力排して雰囲気作りを徹底しているゲーム。なんだが、操作性の微妙さに雰囲気をぶち壊されたという印象が強い。まあもっさり感のある…

保険会社視点の保険金殺人モノって珍しいかも/貴志祐介『黒い家』

黒い家 (角川ホラー文庫)作者:貴志 祐介発売日: 2012/10/01メディア: Kindle版貴志祐介の日本ホラー小説大賞受賞作。何よりも、保険会社の視点から保険金殺人モノを書くというのが面白い。貴志は保険会社に勤めていたようなので、そこのディティールがしっか…

アクションとしてはそこそこ、アドベンチャーとしては傑作/「スーパーメトロイド」

スーパーメトロイド [WiiUで遊べるスーパーファミコンソフト][オンラインコード]発売日: 2014/10/31メディア: Software Downloadアクションとしてはそこそこ、アドベンチャーとしては傑作という感じで、マップを調べてちょっとずつ範囲を広げていくのがとて…

「デモクラシーの一概にはいえなさ」をそのまま書籍化した奇妙な本/杉田敦『デモクラシーの論じ方』

デモクラシーの論じ方 ――論争の政治 (ちくま新書)作者:杉田敦発売日: 2014/07/12メディア: Kindle版デモクラシーとはどのようなものか、というのは、思慮深い人であればまあ一概には答えられない疑問だと思う。本書は、そのような「デモクラシーの一概にはい…

読んだマンガ(2021/4)

4月に読んだマンガのまとめ。

読んだ本(2021/4)

4月に読んだ本のまとめ。

テンポが良すぎて気楽にプレイできるアクションゲーム/「Celeste」

Celeste|オンラインコード版発売日: 2018/05/10メディア: Software Download高難易度アクションゲームだが、目を引くのは圧倒的なテンポの良さ。いわゆる死にゲーなのだけれど圧倒的に快適にプレイができる。また、そのテンポの良さのおかげで、試行錯誤をす…

オタクの原作主義はフェミニズムと相性が悪い

要約 フェミニズムの、女性差別的な描写をなくすべきという思想は、オタクの原作主義と相性が悪い。そしてそれが原因で、「オタクはアンチフェミ」というように見えやすいのではないか? ポケモンのタマムシシティにいる、ジムを覗いているおじいさん、海外…