『虐殺器官』を水で薄めた感じ/佐藤究『Ank:a mirroring ape』

まあなんか、伊藤計劃虐殺器官』を水で薄めて水増しした感じですな。根本的なアイデアがちょっと似ているのでどうしても連想してしまう。霊長類についてのディテールが詳しく、SFとしてはこっちのほうがいいのではと思いつつ、文学としては『虐殺器官』の方が圧勝。直接的な暴力描写とかは強烈でうまいので、そこら辺に価値を見出だせる人であればおすすめします。