2020-06-21 悪ふざけ一歩手前の死体遊びアンソロジー/藤井太洋ほか『屍者たちの帝国』 書評 小説 SF 書き下ろし日本SFコレクション NOVA+ 屍者たちの帝国 NOVA (河出文庫)発売日: 2015/10/30メディア: Kindle版いやーいいわあ。伊藤計劃の小説の特徴の一つに、「悪ふざけ一歩手前で楽しく小説を書く」というのがあるとぼくは思っているんだけど、その感じがビンビンに伝わってくる。参加者があまり肩肘を張っていないのが非常によい。たぶん、屍者といういくらでも風呂敷を広げられる設定が、その楽しさに貢献しているんだろう。伊藤計劃の残した未完の遺作を元に、悪ふざけ一歩手前の死体遊びが繰り広げられるというのは、まあ悪い冗談のようにも聞こえるが、面白いんだからしょうがない。 続きを読む
2020-06-13 血と獣の世界と思ったら異世界だった/「BloodBorne」 ゲーム SF Bloodborne The Old Hunters Edition 通常版 [PlayStation4]メディア: Video Game初フロムゲーだがめちゃくちゃおもしろい。圧倒的に良かったのは世界観で、おどろおどろしい血と獣の世界から、一気に異世界に突入するという仕掛けはとてもよかった。難易度は(「仁王」経験者にとっては)ほどほどで、理不尽なボスはそんなにいないかなーという印象。
2020-06-07 WiiU、タッチしづらくね?/「タッチ!カービィ スーパーレインボー」 ゲーム タッチ! カービィ スーパーレインボー - Wii U発売日: 2015/01/22メディア: Video Gameゲームとしてはまあ普通に良作という感じ。DS版を正当進化させた感じで、あまり他のゲームにはない感じの体験ができる。コピー能力がなくなってしまったのは残念だが、ゲームとしての欠点はそれぐらい。ただ……WiiUのゲームパッドってタッチしづらくね? DSよりも圧倒的にゲームパッドのほうが厚いので、手の置き方にだいぶ悩まされた。ぼくが割と最近WiiUを買って、しかもタッチペンをしっかり使うタイプのゲームをやるのははじめてだから、というのはあるんだけれども。 続きを読む
2020-05-09 より無難で丸くなった戦国死にゲー/「仁王2」 ゲーム 仁王2発売日: 2020/03/12メディア: Video Game 正当進化した部分はけっこう多く、特に戦っていて楽しいボスがかなり増えたのはよかった。妖怪技やカウンターなどの要素が増えたことによって戦術幅がかなり広がったため、ボス戦の楽しさは前作以上。カウンターゲー感は若干出てしまっているが、チクチク殴るよりはこっちのほうが楽しいかなあとは思う。ストーリーもよかった。主人公と木下藤吉郎の2人で「秀吉」として戦国時代を勝ち抜いていくストーリー……かと思いきや、終盤の展開はすごく意外性があって、かなりびっくりした。史実への妖怪要素などのねじ込み方も悪くない。
2020-04-24 ファンアイテムとしてなら、まあ/「ペルソナ4 ダンシング・オールナイト」 ゲーム ペルソナ4 ダンシング・オールナイト - PS Vita発売日: 2015/06/25メディア: Video Gameまあ、単なるペルソナシリーズファンとしては、ノベルゲーに音ゲーのミニゲームがついてきている感は否めなかったけれども、ファンアイテムとしては及第点なんじゃないでしょうか。ペルソナ4の名曲で音ゲーができて、キャラクターの(比較的)綺麗な3Dモデルがぐりぐり動いてくれるし。りせちーのコミュで名前だけ出てきたキャラをしっかりフォローするところとかもいいと思う。 続きを読む
2020-04-09 緊張感のある戦国妖怪死にゲー/「仁王」 ゲーム 仁王 Complete Edition - PS4発売日: 2017/12/07メディア: Video Gameダークソウルインスパイアのゲームということで、道中のザコ敵でも油断するとあっさりやられてしまい経験値をロストする、というバランスがちょうどいい。特に序盤、かなりヒリヒリとした緊張感のあるプレイを楽しめる(終盤はそうでもないかな)。また、収集要素もたくさんあって、かなり奥の深いゲームになっている。妖怪の要素を戦国時代の歴史に混ぜ込んだストーリーもよかった。