悪ふざけ一歩手前の死体遊びアンソロジー/藤井太洋ほか『屍者たちの帝国』

いやーいいわあ。伊藤計劃の小説の特徴の一つに、「悪ふざけ一歩手前で楽しく小説を書く」というのがあるとぼくは思っているんだけど、その感じがビンビンに伝わってくる。参加者があまり肩肘を張っていないのが非常によい。

たぶん、屍者といういくらでも風呂敷を広げられる設定が、その楽しさに貢献しているんだろう。伊藤計劃の残した未完の遺作を元に、悪ふざけ一歩手前の死体遊びが繰り広げられるというのは、まあ悪い冗談のようにも聞こえるが、面白いんだからしょうがない。

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血と獣の世界と思ったら異世界だった/「BloodBorne」

初フロムゲーだがめちゃくちゃおもしろい。圧倒的に良かったのは世界観で、おどろおどろしい血と獣の世界から、一気に異世界に突入するという仕掛けはとてもよかった。難易度は(「仁王」経験者にとっては)ほどほどで、理不尽なボスはそんなにいないかなーという印象。

WiiU、タッチしづらくね?/「タッチ!カービィ スーパーレインボー」

タッチ! カービィ スーパーレインボー - Wii U

タッチ! カービィ スーパーレインボー - Wii U

  • 発売日: 2015/01/22
  • メディア: Video Game
ゲームとしてはまあ普通に良作という感じ。DS版を正当進化させた感じで、あまり他のゲームにはない感じの体験ができる。コピー能力がなくなってしまったのは残念だが、ゲームとしての欠点はそれぐらい。

ただ……WiiUゲームパッドってタッチしづらくね? DSよりも圧倒的にゲームパッドのほうが厚いので、手の置き方にだいぶ悩まされた。ぼくが割と最近WiiUを買って、しかもタッチペンをしっかり使うタイプのゲームをやるのははじめてだから、というのはあるんだけれども。

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より無難で丸くなった戦国死にゲー/「仁王2」

仁王2

仁王2

  • 発売日: 2020/03/12
  • メディア: Video Game

正当進化した部分はけっこう多く、特に戦っていて楽しいボスがかなり増えたのはよかった。妖怪技やカウンターなどの要素が増えたことによって戦術幅がかなり広がったため、ボス戦の楽しさは前作以上。カウンターゲー感は若干出てしまっているが、チクチク殴るよりはこっちのほうが楽しいかなあとは思う。

ストーリーもよかった。主人公と木下藤吉郎の2人で「秀吉」として戦国時代を勝ち抜いていくストーリー……かと思いきや、終盤の展開はすごく意外性があって、かなりびっくりした。史実への妖怪要素などのねじ込み方も悪くない。

ファンアイテムとしてなら、まあ/「ペルソナ4 ダンシング・オールナイト」

ペルソナ4 ダンシング・オールナイト - PS Vita

ペルソナ4 ダンシング・オールナイト - PS Vita

  • 発売日: 2015/06/25
  • メディア: Video Game
まあ、単なるペルソナシリーズファンとしては、ノベルゲーに音ゲーミニゲームがついてきている感は否めなかったけれども、ファンアイテムとしては及第点なんじゃないでしょうか。ペルソナ4の名曲で音ゲーができて、キャラクターの(比較的)綺麗な3Dモデルがぐりぐり動いてくれるし。りせちーのコミュで名前だけ出てきたキャラをしっかりフォローするところとかもいいと思う。

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緊張感のある戦国妖怪死にゲー/「仁王」

仁王 Complete Edition - PS4

仁王 Complete Edition - PS4

  • 発売日: 2017/12/07
  • メディア: Video Game
ダークソウルインスパイアのゲームということで、道中のザコ敵でも油断するとあっさりやられてしまい経験値をロストする、というバランスがちょうどいい。特に序盤、かなりヒリヒリとした緊張感のあるプレイを楽しめる(終盤はそうでもないかな)。また、収集要素もたくさんあって、かなり奥の深いゲームになっている。妖怪の要素を戦国時代の歴史に混ぜ込んだストーリーもよかった。