欠点は高いことぐらい/「ペルソナ5 ザ・ロイヤル」

ペルソナ5 ザ・ロイヤル - PS4

ペルソナ5 ザ・ロイヤル - PS4

  • 発売日: 2019/10/31
  • メディア: Video Game
まあ、悪いってほどではないんじゃないでしょうか。追加要素にウン千円分の価値があるとは思えないけど、元がすごく出来の良いゲームなので、2年ぶりにやったら普通に楽しめた。「ウルトラサン・ムーン」を思い出した。

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伴名練「白萩家食卓眺望」読書メモ

SFマガジン2020年04月号

SFマガジン2020年04月号

  • 発売日: 2020/02/25
  • メディア: 雑誌
小説の最後で、共感覚を後天的に身につけることができるという研究が紹介される。そしてそれを元にして、平太郎は味覚→視覚の共感覚を後天的に身につけたのではないか、という可能性が示唆される。

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伊藤計劃『虐殺器官』の痛覚マスキングは著者の実体験が元ネタかも

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

伊藤計劃のブログを読み漁っているんだけども、意外なところから作品とのつながりが見えるのが面白い。その一つが、伊藤計劃は病気の影響で右足の痛覚が失われたようで、そのせいで怪我などもしているというエピソード。これ、『虐殺器官』の「痛覚マスキング」(痛みは感じないけど痛みのクオリアは感じるっていうアレ)の元ネタなんじゃね? ここから痛みがないと不便だというアイデアを思いついて、痛覚マスキングという設定に昇華させたんじゃないかな。

まあそんなにすごい発見ではないけれども、こういった言及を見た記憶がないので(軽くネットで調べた限りだと、同じようなことをいっている人はほとんどいなかった)。あと、伊藤計劃の病気はどうしても『ハーモニー』と結びつけられることが多いので、『虐殺器官』とのつながりも指摘しておくことは多少は有益だろう。

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ソウルライクの最高の調理法/「SEKIRO」

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE - PS4

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE - PS4

  • 発売日: 2019/03/22
  • メディア: Video Game
何がすごいかというと道中とボス戦のメリハリっぷり。道中は、サクっとザコ敵を殺せたり、ワイヤーアクションでフィールドを飛び回ったりして、非常に快適に進める。ぶっちゃけ嫌がらせに片足突っ込んでいるようなソウルライクの道中にそこまで魅力を感じていなかったので、この爽快感はクセになる。その一方で、ボス戦の楽しさはそのままいつもどおりとなっており、ソウルライクの一番楽しい部分のエッセンスを抽出しつつ、快適なゲームプレイを実現してくれている。

ポケモンファンにとってはボリューム不足/「ポケットモンスター ソード・シールド 鎧の孤島」

ストーリーは短いなりに悪くない。ボリュームは少ないが、ポケモンというゲームであまり長いストーリーがあると逆に邪魔に感じる人もいると思うので、そこはまあ納得できる。新キャラクターも割と魅力的で、お話としても最低限のものは満たしていると思う。

ただまあ、それ以外の部分のボリュームは物足りないよねー。いろいろと便利な施設が増えるのは悪いことではないんだが、穿った見方をすれば「課金しないと便利な施設は使わせません」ってことでもあるし。そして何より、新しいポケモンがたったの3匹しかいないというのはつらい(ガラルヤドラン・ダクマ・ウーラオス)。発表されていない新ポケモンがいるだろうとワクワクしてたので、結構肩透かしな気分。

……ただしこれは、それなりに年季の入ったポケモンファンの意見である、ということは言っておきたい。過去作をそんなにプレイしていないユーザーにとっては、一気に100匹以上のポケモンが追加されることになるので、これは結構なボリュームだろう。まあ、いったんリストラしてDLCで追加するというのはマッチポンプ気味ではあるが……。

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