2021-11-01 読んだ本(2021/10) 読んだ本 10月に読んだ本のまとめ。 岩本薫『もっとヘンな名湯』(みらいパブリッシング、2020年) もっとヘンな名湯作者:岩本 薫,ひなびた温泉研究員みらいパブリッシングAmazon前著よりも奇を衒ったような温泉の紹介が多めでうーんという感じ。 辻村深月『かがみの孤城(上・下)』(ポプラ文庫、2021年) かがみの孤城 上 (ポプラ文庫)作者:辻村深月ポプラ社Amazonかがみの孤城 下 (ポプラ文庫)作者:辻村深月ポプラ社Amazon孤城という学校で成長していく少年少女のお話。詳細はここ。 福間良明『「働く青年」と教養の戦後史』(筑摩選書、2017年) 「働く青年」と教養の戦後史: 「人生雑誌」と読者のゆくえ (筑摩選書)作者:良明, 福間筑摩書房Amazon戦後~高度経済成長期の、高校や大学に行けなかった人たちの草の根教養文化について書いた労作。ぼく自身がこういうブログをやっていることもあり、わりと共感できる部分も多かった。 ダーヴィッド・ヴァン・レイブルック『選挙制を疑う』(法政大学出版局、2019年) 選挙制を疑う(サピエンティア) (サピエンティア 58)作者:ダーヴィッド・ヴァン・レイブルック法政大学出版局Amazon抽選による議会という提案や現状の解説がまず興味深い。そして、そのような提案が一見突飛なように見えるものの、実のところかなり伝統があり、選挙という制度がつい最近作られたものだということを示しているのも面白い。 円城塔『シャッフル航法』(河出文庫、2018年) シャッフル航法 (河出文庫)作者:円城塔河出書房新社Amazon全体的に、円城塔の小説の中でもだいぶ掴みどころのない感じが強い。「イグノラムス・イグノラビムス」「Φ」あたりは比較的ついていきやすかった。 木下古栗「Oh! マイアイドル」(『小説すばる』2016年1月号) 小説すばる 2016年 01 月号 [雑誌]集英社Amazon古栗が、スコット・ウォーカーというミュージシャンについて語っている。わりと自作解題っぽくも読める。 木下古栗「読書日録」(『すばる』2017年4〜6月号) すばる2017年4月号集英社Amazonすばる2017年5月号集英社Amazonすばる2017年6月号集英社Amazon薄々感じてはいたが、古栗ってわりと関心の対象が俗っぽく広いんだなというのが再確認できた。 小山田浩子『穴』(新潮文庫、2016年) 穴(新潮文庫)作者:小山田浩子新潮社Amazon表題作は芥川賞受賞作なんだが、圧倒的に地味すぎてなんとも。描写の密度はまあいい感じなんですが、ちょっと長い感じがあり、「工場」みたいに露骨に不条理でもないためとっつきづらい。残り2作は短いのでそこそこ。 伴名練「『タイム・トラベラー』のことなど」(『S-Fマガジン』2021年2月号) SFマガジン 2021年 02 月号 特別増大号早川書房Amazon思い出話とか『日本SFの臨界点』の裏話とか。 山本順一編『新しい時代の図書館情報学 補訂版』(有斐閣アルマ、2016年) 新しい時代の図書館情報学 補訂版 (有斐閣アルマ)有斐閣Amazon図書館学の教科書。まあコンパクトにまとまってはいるし、トピックとかもそれなりに充実していると思う。